パワーステアリングオイルの役割

曲がることは自動車の基本動作のひとつです。自動車が曲がるためには車輪(前輪)の向きを変える必要があり、運転者がハンドルを操作することによって車輪の向きを制御します。現在、普通自動車は1000kgかそれ以上の重量があり、ハンドル操作で運転者の腕の力だけで2つの車輪の向きを変えようとするとかなりの重労働になってしまいます。このため、多くの自動車にはハンドル操作をアシストして車輪の向きを変えるパワーステアリングという装置を備えています。パワーステアリングは、油圧もしくは電動のアクチュエーターにより運転者のハンドル操作に応じて車輪の向きを変える装置です。一般的に用いられるパワーステアリング装置の多くは油圧で動作する方式で、装置の作動油はパワーステアリングオイルと呼ばれます。このオイルはエンジンの力を用いて圧力を蓄え、ハンドル操作が必要な時に蓄えられた油圧を利用して車輪の方向を変えるために必要な大きな力を発生させるという役割があります。このオイルはエンジンオイルのように機械的な潤滑が目的ではなく、油圧を蓄えて車輪を動かす力を発生するだけなので、普段の使用ではほとんど劣化や蒸発するようなことはありません。このため、通常は10万キロ程度までオイルの補充や交換の必要がありません。

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